チャンピオンズリーグ決勝

2013/2014シーズンのヨーロッパフットボールシーンの最後の試合であり、ヨーロッパNo1クラブを決めるチャンピオンズリーグ決勝、みなさん見ましたか?

今年はポルトガル リスボンのエスタディオ・ダ・ルス(ベンフィカのホームスタジアム)で開催されました。
ところで、このスタジアム非常に美しいスタジアムでしたよね??
現地では「ダ・ルス(光の)」と呼ばれているそうですが、全体的に曲線を取り入れた本当に美しいスタジアムでした。

日本にもぜひこうした特徴のあるサッカー専用スタジアムがもっとつくられればいいですね。



さて、話を戻しましょう。

今日のチャンピオンズリーグ決勝は過去例外がない同じ都市のクラブがヨーロッパNo1を競う試合でした。

具体的にはデシマ(10回目の優勝)を狙うレアル・マドリード(以下、レアル)と、
リーガを今シーズン優勝し、更には初のチャンピオンズリーグ優勝を狙うアトレティコ・マドリード(以下、アトレティコ)。

俗に同じ都市をホームとするチーム同士が戦う場合、ダービー なんて言いますが、今回はそのマドリード・ダービーでした。
スペインではクラシコ(レアル・マドリードvsバルセロナ)が有名ですが、このマドリード・ダービーも大きな注目を集める一戦であり、それがチャンピオンズリーグ決勝で実現するとは!


さて、肝心の試合でしたが、結果はレアルが念願のデシマを達成しました。
レアルの会長、ペレスの悲願がようやく叶ったことになるが、試合は本当に紙一重だったと思う。

■何が勝負をわけたか

最大のポイントはやはりアトレティコ、そしてシメオネのマネジメントではなかったか。
この試合、シメオネは

①ディエゴ・コスタをいつ交代させるか
②いかに点を取るか

が大きな課題であったはず。



①についてはご存じのとおり、前半9分に早々とディエゴ・コスタは交代した。

しかし、これについてはディエゴ・コスタを遅かれ早かれ交代させなければならないフィジカルコンディショの状況であったことはシメオネもわかっていたはず。

つまり、少し早い時間の交代になってしまったものの、彼を先発で起用し途中交代させることで、チームの士気を高めようとした可能性もあるのではないか。


②については当然、シメオネはロースコアでの勝負を想定した。
アトレティコはレアル相手に攻めきって勝てるチームではないため、鋭いカウンタとセットプレーから数少ないチャンスをものにするしかない。

更にはディエゴ・コスタが上述の通りほぼ使えない状況にある中においては、とにかく失点をしないこと、厳しいフォアチェックからボールを中盤で奪っての速攻、といつも通りの試合運びをやろう、勇気を持ってレアルの選手にコンタクトし、ボールを奪って相手ゴールに少ない手数で向かおう、と選手たちには試合前に伝えているはずだ。

ただし、点を奪うため、厳しいチェックにいかせるため、いつも以上にモチベーション、コンセントレーションを高くさせて前半のピッチに選手たちを送り込んだことが最終的にアトレティコの首を絞めたことになったのではないか。


というのも、後半に入ってすぐにアトレティコは足がとまり、DFラインがレアルの猛攻にさらされズルズルと後退したまま自陣のゴール前にへばりついてしまった。

並みのチームであればパワープレイも跳ね返せたであろうが、相手は世界一流の選手を揃えるレアル、である。

特にクロスの出所へのチェックがなくなってしまえば、高い精度のクロスがDFラインに降り注ぐことになる。
こうなってしまってはいつ点を取られてもおかしくない状況である。

後半、アトレティコは前半のオーバーワークによるガス欠で墓穴を掘ってしまったのである。
点を取るために、いつもよりモチベーションもコンセントレーションも上げて、前半から持てる体力のすべてをもって試合に臨んでしまった。

前半は狙い通り、先制点までもぎとってまさに理想の展開であった。
しかし、後半はガス欠を起こし、結果押しに押された挙句に同点弾を食らったのである。

これは結果論だ。

なぜなら後半ロスタイムまでアトレティコは事実試合をリードしていたし、セルヒオ・ラモスの同点弾はセットプレーからだった。
アトレティコはビッグイヤーにあと少し、手の届くところまでいたのである。

しかしながら、アトレティコがセットプレーを与えるまでの後半30分以降の戦い方は、いつ同点弾をくらってもよい状況であったことも事実である。



■では、アトレティコはどうすれば逃げ切れたのか。

それには後半も前半同様にプレスをかけ続けることができる体力が必要だった。
そうすると、やはり前半の強烈なアトレティコのプレーはブレーキをかける必要があったのではないかと思う。
そして、それはシメオネ監督のビッグコンペティティションの経験値の低さからきた結果だと思っている。

シメオネ監督のミスは、

①選手交代
②ビッグコンペティティションでの選手のモチベーションコントロール


の2点であったと思う。

①については、やはりディエゴ・コスタを使うべきだったかどうか、である。

前半9分のディエゴ・コスタの交代はあまりに早すぎた。
とは言え、そのリスクはシメオネ監督には織り込み済みであったはずだ。


②については、モチベーションコントロールの未熟さであったのではないか。

ビッグコンペティティションにおいては選手のモチベーションを上げ、コンセントレーションを高めることで120%以上の実力を選手が出すことがある。

しかしながら、当然選手も緊張している。
特に、アトレティコの選手はこうした大舞台は初めての経験の選手ばかりだ。

緊張と高いコンセントレーションは、時に異常な体力を短時間で消耗することもある。
アトレティコの選手の前半のプレーは素晴らしかった。
しかし、後半ぱったり足がとまってしまった。


そして、後半ロスタイムに同点弾を取られた時点ですでにアトレティコには勝てるシナリオがほぼ残っておらず、レアルのデシマが決まった瞬間でもあった。


■アトレティコが提示したこと

アトレティコは残念ながらヨーロッパチャンピオンになることはできなかったが、マネーパワーがチームの強さに直結しがちな近年のフットボールシーンにおいては非常に稀有な存在であった。
そして、走力を武器とするアトレティコがスターを多く集めたチームに対して勝てることを証明してくれた。

ハードにタスクをこなすことで、数倍のチーム予算を組むビッグクラブを倒してしまうのである。

これはアトレティコだけに限らず、ドルトムントのフットボールとともに、これからのフットボールシーンにおいて間違いなく時代の主流になる。
走れないプレーヤーは不要になる。

ここ数年バルセロナのテクニカルなフットボールに注目が集まったが、テクニカルだけのフットボールの時代は終焉したのである。
(バルセロナの全盛期はしっかり走っていたのだが)

アトレティコは来シーズンも走り続けるだろう。
走り続けることができなくなった時、シメオネとの旅は終わる。
走ることは簡単でシンプルなタスクであるが、だからこそ最も継続することが難しいタスクである。

シメオネは稀有なモチベーター型の監督であるのであろう。
シーズンを通して選手のモチベーションを下げることなく、非常に高いフットボールへのコンセントレーションを選手に求め、選手もそれに応えた。
ぜひ、来シーズンも更に進化したシメオネフットボールを見てみたい。

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この記事へのコメント

2015年07月17日 05:51
すごく感謝です(○゚ε^○)
かなり緊張してるから変になていたらすみません。

資本論さんのブログに出会えて本当に良かったです!

溜息ばかりの毎日で正直もう限界だしキツイ…と思ってたんですが足枷が少し軽くなった気がするんですo(^-^)o
視点は違うのが当たり前なのかもしれないんですけどそれでも全部違うわけではなくて似てる所もあって、なんていうか私は当たり前すぎることを忘れ過ぎてたのかもしれません(汗)

それで…一人で考えてばかりいると中々浮上のきっかけを得られないので、、

maki2.co@i.softbank.jp(@は小文字にしてください)

話聞いてもらえませんか?悩みを解決に導いて欲しいとかじゃなくて、聞いてもらえたらもとスッキリ出来そうな気がするんですヽ(*’-^*)。
お返事心待ちにしています!

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